スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

筆記用具について

私は、カルテに書くときに、万年筆を使っている。

最近、電子カルテが流行り、大学病院や大病院では、もちろんのこと、内科、外科、皮膚科、整形外科などの開業医の
諸先生も電子カルテを使っている。

私は、精神科は紙のカルテに限ると確信している。
患者さんの一つ一つの訴えをそのまま書くのが精神科医の役割であると思うからだ。

確かに、電子カルテは、単語や文章を学習すれば、キーワードを打てばすぐに入力できるし電子カルテが学習し進化し、キーワードが増えて更に記録しやすいだろう。

しかし、全ての訴えを詳細に記録することは、電子カルテにはできない。

カルテの記録が簡単になるのは、医師であり、患者さんではない。

私が行っている対人関係療法では、特に紙カルテの大切さが肌で分かる。


患者さんの言葉訴えをそのまま全て筆記するのである。

私の話も全てカルテに書く。1回の面談で12~16ページ分になる。

書きまくるのである。

16回のセッション終了後には2センチの厚さになる。


録音してパソコンに記録するのもいいのかもしれない。

ある先生は、録画を患者さんの了解の元に行っている。
大学病院では、助手の先生に書かせている先生もいる。
しかし、録音、録画は見返すのが大変である。
紙カルテの良さは、読んでその場面を肌で知ることができる。
自分で書いた字の大きさ、太さ、字の間合いは、機械にはできないことだ。

機械ではそのときの臨場感が出てこない。

他人が書いた文字も同様である。

紙カルテと自分の文字で、面接場面の臨場感を肌で知ることができるのだ。


私は筆圧が強い。

このため、ボールペンは使えない。肩が凝り、手首が痛くなるのだ。

病院勤務時代は、水性ボールペンを使っていた。


筆に凝るようになり、知ったことだが、水性ボールペンの正式名は、「ローラーボール」という名前だそうだ。

使い捨てのローラーボールを使っていたのだが、やはり肩が凝る、腱鞘炎になるくらい痛くなる。

いっそ、万年筆はどうだろうかと考え、ペリカンのペリカーノを使ってから、世界が変わった。

毛筆以外に力が必要ない筆の存在を初めて知ったのだ。


その後、万年筆を追い求めた。

しかし、追い求めれば追い求めるほど書き味が悪くなり、しっくり来ない。

更に求めた。

セーラーの細美研ぎ、ラミーのステューディオ、パーカーのソネット、ペリカンの800、セーラーのプロフィット。

自分でもこのブログを書いて赤面するくらいの数である。

しかし、良いものだから書きやすいというのではない、舶来品だから良いというのではない、値段で決まるのではいと、思った。

ちなみに、ラミーのサファリのEF赤は書きやすい。

決して高価な万年筆ではないが、書きやすいのである。


人はそれぞれ書くくせがある。万年筆にも個性がある。

筆圧、書く角度、書く量、書く速度、字の大きさ、綺麗に書く人、乱暴に書く人、横に書く人、縦に書く人、日本語、欧文、さまざまである。


そう思いたどり着いたのが、調製をしたペリカンのスーベレーン800である。

これだけでは実は書きにくい。堅く跳ね返るような衝撃がくるからである。

このためペン先をフランス製のF(細字)に交換し、それを万年筆調製屋さんにお願いして、細く削ってもらった。

この調製をしたペリカンは、カルテに触れただけでインクがぬる~っ、と出る。

とても心地良い。力は全くいらない。

さらさらと言うよりも、ぬるぬる書けるのである。

患者さんの言葉について行けるスピードとなめらかさがあり、疲れない。。

今は、対人関係療法のカルテにはこの万年筆が必須となった。


万年筆は集めて楽しむコレクションではなく、書くものである。

これからも、紙カルテと万年筆を使っていくつもりである。

なによりも、患者さんのために。
スポンサーサイト
プロフィール

エルデ

Author:エルデ
神奈川県川崎市中原区武蔵小杉にある、メンタルクリニックエルデです。うつやパニック障害に悩む方、ひとりで悩まず、専門医に相談しましょう

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。